Myofascial-Work
筋膜に働きかけるボディーワーク
肩凝りや腰が痛い時、マッサージなどで凝り固まった筋肉をほぐそうとします。
でも、その時は気持ちよくても、すぐに元の固いからだに戻ってしまいますね?
しなやかな姿勢とからだを保つために、本当に大切なキーワードはじつは筋肉ではなく、さらに深部にある「筋膜」なのです。
さて、肝心の「筋膜」とは、一体どんなものでしょうか?
骨つきの鶏肉をイメージしてください。あの骨についてる薄い白い膜、骨や各内臓を覆う膜が筋膜です。
この筋膜自体が硬くなったり、縮んで弾力を失うことで、からだに歪みが生じます。
その筋膜を緩めて、しなやかなからだを取り戻すボディーワークが、
「Myofascial-Work」です。
筋膜を緩め、重力に贖わない姿勢になることで、こころもからだも、スムーズにはたらくようになります。
普段、当たり前に動くと思っているからだは、常にこころとリンクしています。
悲しみや恐怖、事故などの記憶によっても身体は硬さを作り出す一方、幸福感や愛情は、からだをやわらくしてくれます。
(恋をすると、からだが柔らかいイメージになるのはそのせいかもしれないですね!)
MFWのセッションでは、その場所に触れた時、勝手に涙が出たり、怒りが湧いてきたりすることもあります。
それは、その方が人生の中のどこかの場面で経験した涙や、怒りの蓄積です。
そのこと自体を追求しなくても、澱のように沈んでいた過去の感情が、体の表面に出てきたことで十分に解放されていきます。
MFWは、筋膜をターゲットにしたボディーワークですが、10回(+2回)のセッションを通して、こころをリセットすることにもなります。
セッションの回数と内容は、それぞれ次のようになります。
表層のセッション
筋膜のある深層筋に入る前の序奏と下準備
1.呼吸と股関節
呼吸が苦しいと感じている。O脚やX脚などの脚への悩みのある方に
もし呼吸が自由でなければ、からだは変化を受け入れようとはしません。横隔膜から胸郭をゆるめる「オープンハート」といわれる手技と、股関節をゆるめることがセッション1の目的です。1のセッションを通じて、脚は自由に骨盤と連動し始めます。1のセッションだけでも、多くの変化を感じ、自分の中の軸に意識が向かうようになります。
2.膝から下と背面
外反母趾など足にトラブルのある方に
足の本質とは何か? このセッションでは、足本来の役割りについての気づきと出会います。
セッション終了後、最初に地面に立った時に、足のすべての指がしっかりと大地に密着しているような感覚を得られます。
3.側面と肩
肩こりなど肩甲骨が固まって自由に動かない方に
上半身の側面と肩甲骨まわりへのセッションです。
肩甲骨まわりの前後のバランシングと解放を促します。今まで、あまり意識を向けてこなかった肩甲骨の存在を感じられるようになります。
後半、背中から腰に続く筋群にはたらきかけることで、次のステップとなる「コアへのセッション」のイントロダクションにもなっています。
コアへのセッション
からだの内側にある深層筋へのセッション
4.脚の内側と鼠蹊部
骨盤のゆがみが原因で、骨盤下部から鼠蹊部に力みのある方に
コアセッション初回の4では、鼠蹊部から膝。骨盤から大腿の内側を解放していきます。
この部分の領域を広げることで、骨盤の歪みが改善し、本来の足の動きを取り戻すことができます。そのため、今までよりも目線を高く感じられます。
5.大腰筋
腹部に力を入れて、いつも自分に我慢を強いている方に
これまでのセッションは、5の「お腹のかたさをゆるめるための下準備」といっても過言ではありません。
大腰筋は脚と骨盤、体幹の機能の中心です。
このセッションの終わりには、「からだ前面のゆるみと呼吸の解放」という広がりを体感できます。また、ウエスト周りがスッキリされる方もいらっしゃいます。
6.踵・ハムストリングス・仙骨
坐骨神経痛、他腰にトラブルのある方に
4と5のセッションは、からだ前面の伸展のためです。
つづく6への背面のセッションを終えることで、骨盤全体のバランスが取れ安定性がうまれます。仙骨と尾骨が気持ちよく下方に向かって伸びているのがわかるでしょう。骨盤の中で筋膜があるべき場所に収まることで、終了後ヒップアップも体感できます。
7.頸・口腔・鼻腔
ストレートネックなど頸にトラブルのある方、顎関節症などあごや鼻顔まわりにトラブルのある方に
このセッション7は、6までで横隔膜までの軸に意識が向かったからだに、しっかりと頸を立たせ、その上に頭部を置くためのセッションです。
環椎の繋ぎ目は、口腔内からの影響を強く受けているので、頸部・口腔内・鼻腔にもはたらきかけます。終わった後の表情の変化に、みなさん驚かれます。
統合のセッション
今までの7セッションの補いのために
8.下肢
立つ姿勢の軸がわからない方に
このセッション8は、MFWの中で唯一、立位から始めます。この回での目的は、下肢のバランスに意識を向かわせることです。立ち方の再確認です。
9.上肢
手を横に伸ばしにくいと感じている方に
これまで上肢のそれぞれの関節にアプローチしていったものを、さらにつないでいくセッションです。からだの横への拡がりへ、意識を向けていきます。
10.四肢
自分のまわりとのボーダーラインをゆるめ、共に生きやすくなるために
四肢は、外界と自分が出会うためにデザインされています。
この四肢を十分に拡げることで、からだの内側にも空間が生まれます。この10セッションの最終セッション後、無意識下では、いままでの自分と外界とのボーダーラインにも変化が起こるかもしれません。
この10セッション・シリーズをベースに、立ち姿を見ながらまだ足りていないと感じる箇所をクレニオ(頭蓋仙骨アプローチ法)などのボディーワークを必要に応じて補いながら、ほぼ12回のセッションで終了します。
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